肝胆膵第85巻第5号
膵島移植における糖尿病内科医の役割
電子書籍のみ
- 藤倉 純二(京都大学)
- 発行日:2022年11月28日
- 〈要旨〉
1型糖尿病患者の中には,インスリン分泌が枯渇し,血糖値の変動が激しく,重症低血糖発作に見舞われる方々が存在する.膵島移植はそのような患者を対象とし,内科医は移植外科医やコーディネーターとともに情報提供を行い,希望する患者には諸検査を経て適応申請の手続きを行う.移植待機患者については,治療状況を把握し安全な全身管理に努める.移植の際には,脆弱な未生着膵島を保護するために持続インスリン静注により厳格な血糖管理を行う.移植後は,正常血糖の維持を目標とし,患者と相談しながらインスリン治療の再設定を行い,日常生活に戻った後も注意深いフォローを行うようにしている.
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The role of the diabetologist in islet transplantation
藤倉 純二
京都大学医学部附属病院糖尿病・内分泌・栄養内科