肝胆膵第85巻第5号

急性肝不全における肝移植

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  • 井上 和明(国際医療福祉大学成田病院)
  • 発行日:2022年11月28日
  • 〈要旨〉
    急性肝不全における内科治療の役割は,まず危険な肝炎を見極め早期に治療介入し,それでも昏睡が出現したときには大量の置換液と透析液を用いたonline-HDFを施行して患者を覚醒させ,その後は気道感染や血流感染に注意して良好な全身状態を維持して肝再生を待ち,肝再生が起こらないときは肝移植へbridgeすることである.肝移植を確実に行うためには患者を早期に覚醒させて1週間前後で予後を見極める必要がある.この治療システムの中心のonline-HDFの標準化を現在進めているが,online systemの構築と維持に加えてonlineの透析液に求められる厳しい水質基準が障壁となり,ICUでの普及は十分ではない.患者覚醒効率の高いonline-HDFは移植医療に必須である.

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ntensive medical care and liver transplantation
井上 和明
国際医療福祉大学成田病院消化器内科