肝胆膵第85巻第5号
日本における移植内科医の役割
電子書籍のみ
- 宮明 寿光(長崎大学)
- 発行日:2022年11月28日
- 〈要旨〉
肝臓移植の術前,術後において内科医の役割は重要である.当院の肝移植における内科医の現状を示しながら,わが国における移植内科医の役割を示す.肝移植の適応となるような肝不全患者は内科で管理されていることが多く,移植内科医は適応を理解しておく必要がある.また腹水や肝性脳症,感染症といった肝不全の管理,肝移植手術の耐術能検査も肝臓内科が担当する.肝移植後の内科の役割は原疾患の再発の管理,消化管内視鏡をはじめとした検査,胆道系の内視鏡処置,栄養管理など,多岐に及ぶ.肝移植前後の検査,治療,合併症管理において移植内科医の役割は大きく,肝臓内科医が移植内科医として肝移植管理に加わることで,移植医療のさらなる向上につながると考えられる.
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Roles of transplant hepatologist in Japan
宮明 寿光
長崎大学医歯薬学総合研究科消化器内科学