肝胆膵第85巻第5号
日本における移植小児科医の役割
電子書籍のみ
- 松本 正太朗(国立成育医療研究センター)
- 発行日:2022年11月28日
- 〈要旨〉
本邦において,小児肝移植は年間100 ~ 150件が行われている.2010年の「改正臓器の移植に関する法律」の施行以後,小児の脳死下臓器提供が増加しつつあるものの,小児肝移植の90%超が生体肝移植である.2022年のガイドライン改訂において,小児脳死下臓器提供の若干の増加が期待されるが,諸外国における脳死下臓器提供件数に類する件数を実現するためには,より根本的な法整備が必要である可能性がある.小児の肝移植医療において,小児集中治療医をはじめとする移植に関わる小児科医が専門性を発揮して診療にあたる.患者と保護者を中心とした集学的治療を可能とする多職種の連携が肝移植医療の成功の鍵である.
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he role of transplant pediatrician in Japan
松本 正太朗
国立研究開発法人国立成育医療研究センター集中治療科