肝胆膵第85巻第4号
切除不能進行胆嚢癌に対する化学療法の進歩
電子書籍のみ
- 高崎 哲郎,他(国立がん研究センター中央病院)
- 発行日:2022年10月28日
- 〈要旨〉
進行胆嚢癌は予後不良であるにも関わらず,これまで化学療法の選択肢は極めて限定的であった.近年ようやく,一部の細胞傷害性薬剤の併用療法の有効性が認められるようになってきた.さらに,他癌腫と同様に遺伝子異常を標的とした分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤を併用したレジメンの有効性が確認され,盛んに開発が行われている.胆道癌の部位によってそれぞれの遺伝子異常の頻度は異なるが,胆嚢癌においては特にHER2の過剰発現の割合が比較的高く,重要な治療ターゲットとして注目されている.胆嚢癌を含む胆道癌におけるこれまでの開発の歴史と,現在のトレンドについて紹介する.
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Chemotherapy for unresectable advanced gallbladder cancer: past and future
高崎 哲郎 森實 千種
国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科