肝胆膵第85巻第4号

良性胆嚢疾患に対するLap-C-適応から実際の手技,トラブルシューティングまで-

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  • 鈴木 裕,他(杏林大学)
  • 発行日:2022年10月28日
  • 〈要旨〉
    腹腔鏡下胆嚢摘出術(Lap-C)は胆嚢結石症や急性・慢性胆嚢炎,胆嚢ポリープ,胆嚢腺筋腫症などの胆嚢良性疾患に対する標準治療として広く定着している.しかし,高度な炎症や癒着を伴うと難易度が高くなり術中出血や胆道損傷の危険がある.Lap-Cに際してはSS-innerを維持した胆嚢床からの剥離が基本である.われわれはCalot三角の処理に先行して,SS-innerを胆嚢体部で同定し,トンネリングさせるcystic plateapproachを標準術式としている.Cystic plate approachは胆嚢体部のトンネリングにより胆嚢頸部の展開が良好になるという利点がある.トンネリングが困難であればbailout surgeryに移行する.このような症例は高度炎症によりCalot三角の処理が困難である場合が多いため,無理に胆嚢管と胆嚢動脈の同定を行わずに,安全性を考慮して胆嚢亜全摘を選択する.胆嚢炎に対するLap-Cは術中合併症予防のためにも慎重かつ丁寧な操作が必要である.

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詳細

Laparoscopic cholecystectomy for benign gallbladder disease
鈴木 裕*1,2 森 俊幸*3 船越 早織*1,2 山﨑 彩*1,2 川口 翔平*1,2 蓮井 宣宏*1,2 百瀬 博一*1,2 松木 亮太*1,2 小暮 正晴*1,2 阿部 展次*2 須並 英二*2 阪本 良弘*1,2
*1杏林大学医学部付属病院肝胆膵外科
*2杏林大学医学部消化器・一般外科
*3佼成病院外科