肝胆膵第85巻第4号
総胆管結石合併胆嚢結石症に対する腹腔鏡下治療
電子書籍のみ
- 坂本 英至,他(愛知医療センター名古屋第二病院)
- 発行日:2022年10月28日
- 〈要旨〉
総胆管結石を合併した胆嚢結石症に対する治療法として,腹腔鏡下総胆管切石術(laparoscopic common bile duct exploration,以下LCBDE)は,乳頭機能温存の面からも,医療経済の面からも有効な方法である.当院では過去30年間に711例に対してLCBDEを施行し,96.6%で完遂した.平均手術時間は170 分,平均術後在院日数は8.9日であった.術後胆汁漏は7.6%,結石遺残は2.2%であった.術式別には経胆嚢管法が56%,胆管切開法が44%であり,前者は特に合併症も少なく良好な成績であった.総胆管結石治療に際しては落下結石か原発結石かを考え,病態に応じて経胆嚢管法か胆管切開法かを使い分けることが望ましい.
詳細
Laparoscopic management of common bile duct stones
坂本 英至 法水 信治
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院一般消化器外科