肝胆膵第83巻第4号

Pan-NENの画像解析とバイオマーカーとしての意義

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  • 木村 浩一朗,他(東京医科歯科大学)
  • 発行日:2021年10月28日
  • 〈要旨〉
    膵神経内分泌腫瘍(Pan-NEN)の診療において画像検査は,病変の存在を確認する役割のみではなく,イメージングバイオマーカーとしての可能性を内包している.腫瘍のグレード予測には,造影ダイナミックCTにおける腫瘍と正常膵実質の吸収値比やMRIでのADC値の有用性が示されており, また, 最近保険承認された177Lu-DOTATATEでのpeptide receptor radionuclide therapy(PRRT)の効果予測には,治療前の111In-ペンテトレオチドを用いたソマトスタチン受容体シンチグラフィでの薬剤集積程度が重要なバイオマーカーとして機能する.近年ではradiomicsという研究手法を用いて,特定の遺伝子変異をもつPan-NENの画像的特徴も明らかとなった.今後,イメージングバイオマーカーとしての画像検査の役割がさらに高まることが期待されている.

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Imaging biomarkers in pancreatic neuroendocrine neoplasm: current and future outlook
木村 浩一朗 立石 宇貴秀
東京医科歯科大学医学部附属病院放射線診断科