肝胆膵第83巻第4号

NAFLDの糖鎖バイオマーカー

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  • 三善 英知,他(大阪大学)
  • 発行日:2021年10月28日
  • 〈要旨〉
    糖鎖は蛋白質の飜訳後修飾に関わる重要な生体分子で,発生・分化・炎症・癌化に伴ってその構造が大きく変化するため,多くの疾患バイオマーカーとして応用されている.近年の微量解析技術の急速な進歩に伴い,グライコプロテオミクスの概念のもと,糖鎖研究は飛躍的な進化をとげ,種々の融合研究へと発展してきた.さらに糖鎖科学の技術を駆使して次世代型糖鎖抗体が開発され,糖鎖産業革命とも呼べる時代を迎えている.NAFLDは飽食の時代に登場した肝臓病といえるが,ウイルス肝炎とは異なり,いまだ病態の本質が解明されていない.本総説では,NAFLDの新しい糖鎖バイオマーカーの開発とその将来展望に関して概説したい.

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Glyco-biomarkers for NAFLD
三善 英知*1 近藤 純平*1 鎌田 佳宏*2
*1大阪大学大学院医学系研究科生体病態情報科学講座分子生化学研究室
*2同 生体物理工学講座病態超音波医学研究室