肝胆膵第83巻第4号
NAFLD advanced fibrosis 診断におけるマクロファージ関連血清バイオマーカー
電子書籍のみ
- 由雄 祥代,他(国立国際医療研究センター)
- 発行日:2021年10月28日
- 〈要旨〉
NAFLDの予後規定因子は肝線維化進展度であることが明らかとなり,実臨床においても肝線維化評価の重要性が指摘されている.発癌,肝臓関連および非関連死のリスクが高いadvanced fibrosis(線維化進展例:F3~ 4)を肝生検せずに診断するために,非侵襲的な肝線維化バイオマーカーの開発が進められている.マクロファージは,腸内細菌叢の影響を受けて活性化し,肝実質細胞,類洞内皮細胞,肝星細胞/線維芽細胞と相互作用することにより,NAFLDの肝線維化進展に関与している.活性化マクロファージに関連する因子の肝線維化マーカーとしての可能性が報告されているが,中でもsSiglec-7 はadvanced fibrosisの判別能が高い.本稿ではNAFLDの肝線維化診断におけるマクロファージ関連因子の重要性について概説する.
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Non-invasive biomarkers in NAFLD
由雄 祥代 考藤 達哉
国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝疾患研究部