肝胆膵第83巻第4号
胆道閉鎖症の便蛋白/MS解析とバイオマーカーとしての意義
電子書籍のみ
- 渡辺 栄一郎,他(国立成育医療研究センター)
- 発行日:2021年10月28日
- 〈要旨〉
これまでの小児希少難病や小児がん,成人の癌研究では遺伝子解析が中心に行われ,大きな成果はあるものの新たな展開が待たれているのも事実である.そこでわれわれは,細胞,組織,体液中に存在する蛋白質を網羅的に検出できる新技術である「プロテオーム解析」と簡便かつ非侵襲的に採取可能な「便」に着目して,「便プロテオーム解析」を構築し,胆道閉鎖症の早期診断バイオマーカーの探索と胆道閉鎖症患児の腸内環境に関する研究に着手した.本稿では,われわれが進めているプロテオーム解析を用いた「便研究」について,胆道閉鎖症研究を中心に報告する.
詳細
Stool proteome analysis of biliary atresia
渡辺 栄一郎*1,2 川島 祐介*3 柿原 知*2 高見 尚平*2 高澤 慎也*2 小原 收*3 藤代 準*2
*1国立成育医療研究センター小児外科系専門診療部外科
*2東京大学医学部小児外科
*3かずさDNA研究所