臨床精神医学第49巻第10号

アルコール使用障害治療の新しい取り組み─ Serigaya Collaboration for Open heart Project(SCOP)─

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  • 小林 桜児(神奈川県立精神医療センター)
  • 発行日:2020年10月28日
  • 〈抄録〉
    依存症治療は解毒のみの時代から,自助グループや抗酒剤などの薬物療法を経て,近年では「やめ方」をグループの中で学ぶ集団認知行動療法が注目を浴びている。実際には「やめ方」の習得そのものよりも,むしろグループの中で他者との愛着関係が構築され,感情表出が促されることで治療効果が発揮されているが,中には自らの感情に気づけず,感情の言語化に困難を抱える過剰適応タイプの患者も少なくない。2014年に神奈川県立精神医療センターで開発されたSCOPは,依存症のやめ方については一切触れず,感情に焦点を当てたグループ療法である。2015年以降は臨床心理士による心理教育と看護師によるロールプレイの2 種類のセッションを毎週交互に行い,計10 回で終結するクローズドグループの形式を取っている。本稿ではSCOP開発の経緯や治療構造について紹介し,最後に依存症臨床において感情を扱う意義について論じる。

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Novel group psychotherapy for alcohol use disorder –Serigaya Collaboration for Open heart Project (SCOP)–
小林 桜児
神奈川県立精神医療センター依存症診療科