臨床精神医学第49巻第10号
減酒治療
電子書籍のみ

- 湯本 洋介・他(国立病院機構久里浜医療センター)
- 発行日:2020年10月28日
- 〈抄録〉
アルコール使用障害の治療目標について,断酒以外の選択肢として「節酒」や「減酒」の適用可能性は長年議論されてきた。近年では,その適用を認めるかどうかの議論よりも,どのような背景や性質を持った問題飲酒者がそれを達成可能なのかどうかという点に注目が集まっている。減酒の利点をふまえ,世界各国のアルコール使用障害のガイドラインに減酒の選択肢の適用が反映されるようになり,本邦でも2018年に公表された「新アルコール・薬物使用障害診断治療ガイドライン」に,軽症の依存症で合併症がなく,患者が望む場合に減酒の方向性の支持を可能とする指針が掲載された。減酒の方向性を補完する役割としての薬物療法の開発も海外を中心に発展を遂げており,わが国でも減酒薬ナルメフェンの処方が可能となった。久里浜医療センターでは「減酒外来」と銘打った減酒の選択肢を許容することを全面に打ち出した外来治療を展開し,ニーズの高さが感じられる。
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Reduction approach to the individuals with alcohol use disorder
湯本 洋介 樋口 進
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター