臨床精神医学第48巻第3号
米国のアートセラピーにおけるアセスメントの特徴─投影描画法との比較から─
電子書籍のみ
- 市来 百合子・他(奈良教育大学)
- 発行日:2019年03月28日
- 〈抄録〉
視覚芸術を介して行う心理療法(アートセラピー)の分野について日米の状況を概観し,米国のアートセラピーの中で用いられるart therapy assessmentが開発された経緯を紹介した。さらにart therapy assessmentを投影描画法と比較し,前者の検査場面や理解の過程にみられる「アートの視点」を3つの特徴―(1)創作場面全体を検査(アセスメント)場面としてとらえる視点,(2)創作過程を重視すること,(3)素材(画材)への反応の個人差に留意すること―から検討した。最後に日本の臨床においても描画法に「アートの視点」を採り入れていくことの有益性について論じた。
詳細
A study on the characteristics of art therapy assessment in the United States -Comparing the projective technique-
市来 百合子*1 金井 菜穂子*2 内藤 あかね*3 吉原 やすこ*4
*1奈良教育大学次世代教員養成センター
*2市立芦屋病院 緩和ケア内科
*3兵庫県立ひょうごこころの医療センター臨床心理室
*4The University of Chicago Medicine Comer Children's Hospital