肝胆膵第79巻第2号

日本におけるBridging phaseⅡのtrial design

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  • 沼田 和司,他(横浜市立大学)
  • 発行日:2019年08月28日
  • 〈要旨〉
    進行肝細胞癌の二次治療としてのランダム化(2:1),二重盲検,プラセボ対照,多施設共同試験であるCELESTIAL studyに日本人は不参加のため,そのbridging studyとして抗癌剤による全身治療歴を有する日本人の進行性肝細胞癌患者を対象としたcabozantinibの第Ⅱ相非盲検単群試験が国内17施設で実施された.コホートAとしてCELESTIAL studyとのbridgingを行うためのソラフェニブ治療歴を有する被験者17名以上,一方,コホートBとしてソラフェニブ治療歴を有さず,レンバチニブなどのほかの治療歴を有する被験者を15名程度組み入れ,主要評価項目をcabozantinib投与開始後24週での第三者評価によるRECIST 1.1での無増悪生存率とした.この試験およびCELESTIAL studyでは,ソラフェニブ不耐容の患者も参加可能であることに加え,この臨床試験では上記のようにソラフェニブ後の二次・三次治療のみならず,ソラフェニブを含まない前治療(レンバチニブなど)後の二次・三次治療も治療対象になっており,ラムシルマブのようにアルファフェトプロテイン400 ng/mL以上という縛りもないので,二次・三次治療として幅広い適応で日本でも承認されることを期待したい.

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詳細

Bridging phase II clinical trial of cabozantinib for Japanese patients with advanced hepatocellular carcinoma
沼田 和司*1 中馬 誠*1 小宮山 哲史*1 小串 勝昭*1 守屋 聡*1 舩岡 昭宏*1 福田 浩之*1 原 浩二*1 前田 愼*2
*1横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター
*2横浜市立大学附属病院消化器内科