肝胆膵第79巻第2号
REACH-2試験の結果の解釈
電子書籍のみ
- 山下 竜也,他(金沢大学)
- 発行日:2019年08月28日
- 〈要旨〉
REACH-2試験はソラフェニブ後の二次療法として,ラムシルマブの効果を検証しネガティブな結果となったREACH試験のサブ解析結果であるAFPが400 ng/mL以上のサブグループでラムシルマブ群の有意な予後改善効果がみられたことを検証する目的の試験である.その結果はラムシルマブ群で生存期間中央値が8.5か月,プラセボ群で7.3か月,ハザード比0.710,p値0.0199とラムシルマブ群で有意な生存期間延長を示しポジティブとなった.この結果から,ラムシルマブはAFP 400 ng/mL以上というバイオマーカーで効果が示された初めての薬剤といわれるようになったがその解釈はさまざまである.今後は市販後の実臨床での効果やAFP 400 ng/mL以上で効果がみられた理由について検討されていくものと思われる.
詳細
Interpretation of results from REACH-2 trial
山下 竜也 寺島 健志 荒井 邦明 金子 周一
金沢大学附属病院消化器内科