肝胆膵第79巻第2号
ソラフェニブにおける奏効と予後の関係−SILIUS trialの結果より−
電子書籍のみ
- 工藤 正俊（近畿大学）
- 発行日：2019年08月28日
- 〈要旨〉
これまで，RCTのデータベースを使った分子標的治療薬による奏効と予後の関係については，いくつかの報告がみられる．一つは，ソラフェニブとニンテダニブのデータベースを用いたresponder解析，二番目はbrivanibの2nd line試験（BLISK-PS）のデータベースを用いたresponder解析があったが，ソラフェニブ単剤の奏効と予後の関係を示した報告はない．われわれはSILIUS試験のデータベースを用い，ソラフェニブ単剤のresponder解析を行った．現時点ではこのresponder解析は通常の方法に基づいたものであるが，さらにMantel-Byar法およびランドマーク解析やobjective responseを時間依存共変量として多変量解析を行って，guarantee-time biasを排除した奏効と予後の関係も近く論文が出版される予定である．
詳細
Relationship between objective response by systemic therapy and overall survival in SILIUS trial
工藤 正俊
近畿大学医学部消化器内科