臨床精神医学第46巻第1号

脳死移植における精神科医の役割

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  • 南里 幸一郎(九州大学)
  • 発行日:2017年01月28日
  • 〈抄録〉
    九州大学で移植ネットワークへ登録した心移植レシピエント候補総数57名で,なんらかの精神障害10名のほか,残る47名に不安障害を認めた。突然死のリスクも高い心疾患を抱え平均待機期間が約3 年間であり心疾患への恐怖症が全例に認められた。待機中,脳卒中,せん妄,妄想反応など,解雇,失職など,離婚,別居など,生活習慣の変化,子どもの候補の問題,重い罪悪感,マスコミ,渡航移植の問題がある。日本循環器学会の適応基準で,レシピエント候補が精神障害を有するか神経症圏にとどまるかを判断することが精神科医に要請されている。恐怖症を克服できず精神障害がなんら改善しない場合は除外条件のため登録できない。心移植における精神科医の役割は,精神機能評価医,治療担当医である。精神機能評価医は中立性を保持する第三者として上記を判断し自発性の担保を求められる。恐怖症の治療は治療担当医の役割であり役割を区別することで中立性が担保される。

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A part of a psychiatrist in recipient managements of clinical deceased donor transplant in Japan
南里 幸一郎
九州大学大学院医学研究院精神病態医学