臨床精神医学第46巻第1号

周産期メンタルヘルスの課題と展望

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  • 鈴木 利人(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院)
  • 発行日:2017年01月28日
  • 〈抄録〉
    周産期メンタルヘルスの活動は,精神科医,産科医,助産師,看護師,薬剤師,心理士,保健師など多職種が参加して成り立っている。わが国の周産期メンタルヘルスの活動は1990年代から次第に始動しているが,その歴史はまだ浅く現在もなお課題も多い。本稿では,わが国の周産期メンタルヘルスの変遷を紹介したうえで,現状の産科医,助産師,薬剤師などの各職域の取り組みを紹介する。近年,日本周産期メンタルヘルス学会や日本産婦人科医会,日本産科婦人科学会との連携が模索され始めている一方で,精神科医の取り組みは他職域と比較して決して十分とはいえない。その理由として,「薬物調整」や「多職種との連携」に関する問題に困難さを感じていることがあげられている。このような課題をいかに克服するかを検討し,精神科医の周産期メンタルヘルスの専門性や将来的な周産期メンタルヘルスの医療連携の在り方について提案した。

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Subjects and prospects of perinatal mental health
鈴木 利人
順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック