臨床精神医学第45巻第11号

精神医学を変えた症例─精神医学史上のパラダイムシフトは症例の記述・観察から始まる─

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  • 松下 正明(東京大学名誉教授)
  • 発行日:2016年11月28日
  • 〈抄録〉
    精神医学史上のパラダイムシフトは症例研究(症例報告)から始まるという理念のもと,その例として,Wernickeとその弟子であるLiepmann,Gaupp,Goldsteinの研究を紹介した。また,症例研究として,「現病歴型」,「生活史型」,「現症型」の3つのタイプがあることを明らかにし,それぞれ,医師側に要請されるものとして,「聴く」,「共感する」,「診て,観察する」がkey conceptsであることを指摘した。

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The significance of case studies in the history of psychiatry
松下 正明
東京大学名誉教授