臨床精神医学第45巻第4号

認知症治療を目指したタウ標的薬剤の開発

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  • 添田 義行(福島県立医科大学)
  • 発行日:2016年04月28日
  • 〈抄録〉
    認知症の患者数は高齢社会に伴って急増している。そのうち,アルツハイマー病(認知症全体の60%を占める)や前頭側頭葉変性症の一部の疾患は微小管結合蛋白質タウの凝集体が脳内に沈着することから,タウオパチーで総称される。また,アルツハイマー病患者において,脳内のタウ凝集体の出現は神経脱落や認知機能障害の程度と良く相関することが報告されている。さらに,タウ凝集阻害剤のメチレンブルー(またはその誘導体)はアルツハイマー病患者を対象とした臨床試験でphaseⅢ まで進展している。したがって,タウはさまざまな認知症疾患の創薬ターゲットと成りうると考えられる。他方,私が所属した研究チームにおいてもタウ標的薬剤の探索を行った。その結果,神経細胞死を抑制できる新規タウ凝集阻害剤としてカテコール核を有する化合物を見いだした。これらの背景を受けて,本稿ではタウ標的薬剤の現状と自身の研究成果を報告したいと思う。

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Exploitation of tau-targeted drug to curative treatment for dementia
添田 義行
公立大学法人福島県立医科大学研究推進戦略室/ 附属病院治験センター