臨床精神医学第54巻第3号
シャルルボネ症候群における幻視
電子書籍のみ

- 山上 明子(お茶の水・井上眼科クリニック)
- 発行日:2025年03月28日
- 〈抄録〉
Charlas Bonnet syndrome(以下CBS)は視覚障害を有し,神経疾患や精神疾患のない健常者に起こる複雑な幻視を特徴とする現象である。CBSは高齢者だけでなくいずれの年齢にもみられ,先天失明を除き視覚系のどのレベルに病変があっても発現し,視神経・眼球内・脳内のいずれの視覚経路の異常でも出現する。幻視の内容は模様のような単純なものから,人物・顔・動物・植物・乗り物など複雑なものまであり色もついている。また,模様や人物が重なり立体的で動きを伴う症例もあり,残存視力で見える世界よりも明瞭・鮮明であるが,自発的にはコントロールができない状況である。神経学的疾患や薬物による二次的な幻覚が除外され,神経学的疾患で多くみられる聴覚や感覚に関連した幻覚がなく,さらに視機能障害があればその幻視がCBSと診断できる。しかし,臨床の現場ではレビー小体型認知症などの幻視と鑑別が困難なことが多く,診断には眼科医と神経科医・精神科医との連携が重要と考える。
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Hallucinations in Charlas Bonnet syndrome
山上 明子
お茶の水・井上眼科クリニック