臨床精神医学第54巻第3号

統合失調症における幻聴の有無および症状持続に関連する脳構造異常

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  • 曾根 麻里・他(アムステルダム大学)
  • 発行日:2025年03月28日
  • 〈抄録〉
    統合失調症の幻聴に関連した脳構造異常の研究はこれまで行われてきたが,さまざまな理由から結果は一貫してこなかった。われわれは,幻聴歴を有する(AVH+)58 名,有しない(AVH-)29名および健常対照117名の脳構造特徴を比較した。その結果,AVH+群ではAVH-群と比較して,左尾側中前頭回および中心前回の表面積が小さく,健常対照群と比較して,左島皮質の表面積と両側海馬体積が小さかった。さらに,MRIスキャン時も幻覚を有していたAVH++亜群(37名)は,スキャン時幻覚を有していなかったAVH+-亜群(21名)と比較して両側海馬の体積が有意に小さく,AVH-群と比較して左中心前回および尾側中前頭回の表面積が有意に小さかった。われわれの研究結果は,統合失調症における幻聴歴の有無の比較による構造的変化を大規模サンプルにより明らかにし,神経解剖学的メカニズムを解明するためには,詳細な臨床症状評価の重要性を示した。

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詳細

Structural brain abnormalities in schizophrenia patients with a history and presence of auditory verbal hallucination
曾根 麻里*1,2 小池 進介*3,4,5
*1アムステルダム大学医学センター医学部公衆・労働衛生課
*2アムステルダム公衆衛生研究機構
*3東京大学心の多様性と適応の連携研究機構
*4東京大学大学院総合文化研究科進化認知科学研究センター
*5東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構