臨床精神医学第54巻第3号
アルコール関連障害と幻覚
電子書籍のみ

- 平野 祥子・他(神奈川県立精神医療センター)
- 発行日:2025年03月28日
- 〈抄録〉
飲酒の機会は広く国民に浸透しており,ICD-10によるアルコール依存症の生涯経験率は0.5%で,推定数は26万人といわれている。アルコールはさまざまな精神および身体疾患の要因となるため,精神科のみならず身体科の臨床で,飲酒の問題を抱える患者と遭遇する機会は稀ではない。アルコールに関連して幻覚などの精神病症状を生じる疾患として,アルコール離脱せん妄,アルコール誘発性精神症(DSM-5-TR)を取り上げ,病態生理,鑑別疾患,治療についてまとめた。特にアルコール離脱せん妄は,飲酒を急に中断した際,手指振戦,発汗などの自律神経症状や幻視などの症状を呈し,未治療では致死的となり得ることから,的確な予防および初期対応が重要となる。
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Hallucinations in alcohol-related disorders
平野 祥子 小林 桜児
神奈川県立精神医療センター依存症診療科