臨床精神医学第54巻第3号
認知症における幻覚,診断と対応
電子書籍のみ

- 森岡 大智・他(山形大学)
- 発行日:2025年03月28日
- 〈抄録〉
認知症は,正常に発達した認知機能が持続的に低下した状態を指す。日本における認知症および軽度認知障害(MCI)の患者数は増加しており,2025年には認知症は471.6万人,MCIは564.3万人に達すると推計される。認知症では,記憶障害などの認知機能障害に加え,幻覚を含む行動心理症状(BPSD)がみられ,患者や介護者に大きな負担を与える。認知症の幻覚としては,レビー小体型認知症における幻視が有名だが,アルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症,血管性認知症,進行性核上性麻痺,大脳皮質基底核変性症,嗜銀顆粒性認知症,慢性外傷性等でも幻覚が出現する場合がある。認知症の幻覚への対応に際して,各疾患の特性を十分に理解したうえで方針を検討していくことが,より適切な診療や患者・介護者の負担軽減につながる可能性がある。
詳細
Hallucinations in dementia: diagnosis and management
森岡 大智*1 小林 良太*1 川勝 忍*2
*1山形大学医学部精神医学講座
*2福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座