臨床精神医学第49巻第9号
巣ごもり(自粛生活)と依存
電子書籍のみ
- 佐久間睦貴・他(国立病院機構久里浜医療センター)
- 発行日:2020年09月28日
- 〈抄録〉
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより人々は外出の制限や自宅隔離の措置を受け,日常生活に大きな変化が生じた。この特殊なストレス下で,さまざまなメンタルヘルス問題が発生している。本稿では,COVID-19の流行が依存症への及ぼす影響について,アルコール,薬物,ギャンブル,インターネット・ゲームに分けて述べる。アルコールでは自宅での飲酒習慣,薬物は海外ではとりわけオピオイド使用障害治療を継続するための支援体制,ギャンブルでは陸上ギャンブルからオンラインギャンブルへの移行,インターネット・ゲームでは主に若年者での使用時間の増加,などがそれぞれ問題視されている。いずれにおいても,依存症の新たな発症や再発を防ぐためには,医療・社会福祉の包括的な支援体制や,社会との繋がりを維持していくことが重要である。
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How coronavirus related shutdowns affected addretion
佐久間 睦貴 樋口 進
国立病院機構久里浜医療センター