臨床精神医学第49巻第9号
コロナ陽性の精神疾患患者の受け入れ
電子書籍のみ
- 齋藤 正彦(東京都立松沢病院)
- 発行日:2020年09月28日
- 〈抄録〉
東京都立松沢病院は,2020 年4月以降,陰圧病床18 床,一般病床27床からなる精神科指定病棟を新型コロナウィルス感染症専用病棟として,精神障害を持つ新型コロナウィルス感染者の入院を受け入れている。7月末までの間に延べ40人のPCR検査陽性患者が入院し,36人が退院(うち2人が死亡),4人が治療中である。4月上旬,高齢者,障害者施設,デイサービスなどでの集団感染患者,6月になって都内の精神科病院慢性病棟のクラスターからの患者が入院した。7月中旬からいわゆる夜の街関連のクラスターから派生したパーソナリティ障害の若年者,さらに7月末になって感染源不明の地域生活を送る精神障害者の入院が散発的に入院するようになった。現在の状況は予断を許さず,軽快を維持したまま事態の推移を見守っている。
詳細
Hospital treatment for mentally ill people infected with 2019-nCov in Tokyo
齋藤 正彦
東京都立松沢病院