肝胆膵第80巻第6号
中心静脈穿刺合併症に係る死亡-内頚静脈穿刺でも死亡例が!-
電子書籍のみ
- 宮田 哲郎(山王病院)
- 発行日:2020年06月28日
- 〈要旨〉
中心静脈カテーテル挿入は致死的合併症が生じ得るリスクの高い医療行為(危険手技)だとの認識をもち,合議で慎重に適応を決め,十分に書面で説明し,患者や家族の納得を得る.リアルタイム超音波ガイド下穿刺を行うが,事前にシミュレーショントレーニングを受け超音波のピットフォールを理解する.内頚静脈穿刺の場合,深く刺しすぎない.また,ガイドワイヤーは20cm 以上挿入しない.留置したカテーテルから十分な逆血がないときは使用しない.留置後は致死的合併症の発生も念頭においての観察が必要である.穿刺時に問題が生じた場合は,医療チームで問題点を共有することが,死亡に至る事態を回避するための大原則である.
詳細
Deaths related to the complicatons of “Central Venous Catheterizaton” –complications leading to death occur even with internal jugular vein puncture!–
宮田 哲郎
山王病院・山王メディカルセンター血管病センター