肝胆膵第80巻第5号
CTによる門脈圧亢進症の画像診断
電子書籍のみ
- 山本 晃,他(大阪市立大学)
- 発行日:2020年05月28日
- 〈要旨〉
門脈圧亢進症のCT診断は,古くよりさまざまな所見をもってなされてきたが,MDCTの登場以来,より詳細なCT診断が可能となった.肝臓の形態だけでなく,静脈瘤の診断やportosystemic shuntの存在診断においても非常に有用である.また,近年は門脈圧亢進症を診断する方法として,3DCTを用いて仮想肝静脈の閉塞状態を作成する方法や,肝表面結節性 scoreから計測する方法,また人工知能を用いて計測する方法など,新たな方法が模索されている.CTはその優れた空間分解能と定量性により,病状の経過を正確に把握することも可能であり,post SVR時代においても門脈圧亢進症に対するCT診断は重要な画像診断であり続ける.
詳細
Computed tomography in portal hypertension
山本 晃*1 打田 佐和子*2 城後 篤志*1 影山 健*1 寒川 悦次*1 植田 大樹*1 河田 則文*2 三木 幸雄*1
*1大阪市立大学放射線診断学・IVR 学
*2同 肝胆膵病態内科学