肝胆膵第78巻第6号
HBVレセプターNTCPを標的とした創薬
電子書籍のみ
- 佐宗 若奈,他(国立感染症研究所)
- 発行日:2019年06月28日
- 〈要旨〉
B型肝炎ウイルス(HBV)の感染受容体として2012年にsodium taurocholate cotransporting polypeptide(NTCP)が同定され,HBV感染機構の一端が解明されただけではなく,汎用性の高いHBV感染培養系の樹立が可能となった.この培養系を用いてHBV感染阻害化合物が次々と同定され,その作用機序解析を通じてNTCPのHBV創薬標的としての有用性が見いだされてきた.さらに,NTCPを標的とするハイスループットin vitroスクリーニングも構築され,さまざまなHBV感染阻害剤が同定された.本稿ではNTCPを標的とするHBV創薬研究について最新の知見を交えて紹介する.
詳細
Development of anti-hepatitis B virus by targeting a viral receptor, NTCP
佐宗 若奈 九十田 千子 渡士 幸一
国立感染症研究所・ウイルス第二部