肝胆膵第78巻第6号

B型肝炎ワクチン応答性に関わるホスト因子の同定

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  • 西田 奈央(国立国際医療研究センター)
  • 発行日:2019年06月28日
  • 〈要旨〉
    B型肝炎ワクチンの一つであるビームゲン®を接種した成人日本人1,193例を対象としたゲノム解析を実施し,ワクチン応答性に関わるホスト因子の同定を試みた.ゲノムワイド関連解析の結果,HLA classⅡ遺伝子とBTNL2遺伝子がHBワクチン効果に関わることを明らかとした.続いてHLA関連解析を実施し,ビームゲン®応答性に特異的に関わる三つのHLA-DRB1-DQB1ハプロタイプが存在すること,またBTNL2遺伝子はワクチン高反応に寄与することを明らかとした.HLA classⅡ遺伝子型とHBワクチン効果の関連を検討した結果,ワクチン低反応に関連するDRB1-DQB1ハプロタイプを二つ有する症例は一つ有する症例よりもリスクが高いこと,また感受性アリル(ワクチン低反応と有意な関連)と抵抗性アリル(ワクチン高反応と有意な関連)をヘテロ接合体で有する症例では抵抗性アリルが優位性を示すことが明らかとなった.

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Host genetic factors associated with response to the HB vaccine
西田 奈央
国立国際医療研究センターゲノム医科学プロジェクト