肝胆膵第78巻第6号

  • 特集/B型肝炎の新たな展開−進化を続ける基礎と臨床−
  • 発行日:2019年06月28日
  • 〈企画趣旨〉
     Blumbergらによるオーストラリア抗原の発見から55年が経過するが、C型肝炎ウイルスと異なりいまだB型肝炎ウイルス(HBV)を完全に排除する薬剤は存在しない。また、肝細胞癌の原因としてHBVが占める割合も15%前後で推移したまま変化がない。あたかもB型肝炎の基礎も臨床も時間が止まっているかのように思われがちだが、基礎分野ではHBV排除を目指した創薬研究が着々と進んでおり、臨床分野ではHBs抗原排除を目指した治療や核酸アナログからの離脱を目指した治療が検討されている。本特集では最近公表されたB型肝炎に関する論文を中心にB型肝炎の新たな展開を紹介したい。

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〈目次〉
〔巻頭言〕HBVの常識の転換期 国立国際医療研究センター 溝上 雅史
最新の疫学
HBV感染最新の疫学 広島大学 田中 純子
肝炎の自然経過
B型肝炎の自然経過−マルコフモデル− 大垣市民病院 多田 俊史,他
遺伝子多型とHBV感染
B型肝炎ワクチン応答性に関わるホスト因子の同定 国立国際医療研究センター 西田 奈央
肝発癌:基礎
HBxによる発癌機構 千葉大学 中本 晋吾,他
HBV integration 東京医科歯科大学 朝比奈 靖浩
肝発癌:臨床
HBV遺伝子型と肝発癌 山形大学 芳賀 弘明,他
核酸アナログ投与と肝発癌 武蔵野赤十字病院 金子 俊,他
肝発癌高危険群 日本大学附属板橋病院 神田 達郎,他
B型肝炎治療の新局面
TAF治療と腎機能 虎の門病院 鈴木 文孝
Sequential therapyとadd-on therapy(PEG-IFN+NA) 兵庫医科大学 榎本 平之,他
HBV抗原からみたシークエンシャル治療の効果予測 信州大学 松本 晶博
Nucleotide analogueによるIFN-λ3誘導 国際医療福祉大学 村田 一素,他
B型肝炎に対する治療ワクチン 愛媛大学 吉田 理,他
B型肝炎に対する新たな創薬研究
新規治療薬探索の現状 東京大学 森屋 恭爾
ヒト肝細胞キメラマウスにおけるHBV DNAの血中Kinetics 株式会社フェニックスバイオ 石田 雄二,他
HBVレセプター NTCPを標的とした創薬 国立感染症研究所 佐宗 若奈,他
HBV RNAの転写を抑制する新規化合物ニタゾキサニドとペボネディスタットの同定 東京大学 大塚 基之,他
HBV再活性化
HBV再活性化の現状 名古屋市立大学 楠本 茂
HBV関連肝移植と再活性化対策 京都大学 上田 佳秀,他
座談会
B型肝炎の臨床を再考する (司会)日野 啓輔(川崎医科大学)/田中 榮司(信州大学)/田中 靖人(名古屋市立大学)/八橋 弘(長崎医療センター)