肝胆膵第77巻第4号

サルコペニアからみた肝硬変の予後

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  • 岩佐 元雄(三重大学)
  • 発行日:2018年10月28日
  • 〈要旨〉
    肝硬変患者において骨格筋量の減少,サルコペニアは30〜70%に認められる合併症であり,手術成績の不良,生存率の低下など患者のアウトカムに重大な影響を及ぼす因子として注目されている.研究によって診断法や判定基準,対象症例群に差異があるものの,サルコペニアを合併した肝硬変患者の生存率が低いことは共通している.さらに,model for end-stage liver disease(MELD)スコアとは独立した予後規定因子であることなど,新たな知見が次々と集積されている.このような現状からサルコペニアへの介入が必要であるが,栄養・運動療法の効果には限界があり,特異的な薬物療法の確立が望まれる.

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Sarcopenia in the prognosis of cirrhosis
岩佐 元雄
三重大学医学部消化器内科学