肝胆膵第77巻第4号

肝・筋連関メディエーターとしての高アンモニア血症

電子書籍のみ

  • 仁科 惣治,他(川崎医科大学)
  • 発行日:2018年10月28日
  • 〈要旨〉
    肝硬変に伴う高アンモニア血症では,骨格筋におけるマイオスタチンの産生亢進によるmTORC1抑制を介した蛋白合成能の低下やオートファジー亢進による蛋白分解が生じる.またアンモニアは,クエン酸回路の機能低下に伴うミトコンドリア機能障害やATP産生低下により,もしくはgeneral control nondepressible 2(GCN2)を介した eukaryotic initiation factor(eIF)2α の活性化により,骨格筋での蛋白合成能を低下させる.一方,アンモニアは system L amino acid transporter1(LAT1/SLC7A5)発現亢進を介して代償的にL-ロイシンの取り込みを亢進しmTORC1活性化を介した蛋白合成能を回復しようとするが,mTORC1活性の総和としては蛋白合成能の低下は回復できない.それに対してL-ロイシンの補充により,mTORC1活性化を介して蛋白合成能は改善する.以上より,肝硬変においてアンモニアが肝・筋連関のメディエーターとして及ぼす影響は大きい.

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Hyperammonemia for a mediator of a pathogenic liver-muscle axis
仁科 惣治 日野 啓輔
川崎医科大学肝胆膵内科学