肝胆膵第77巻第4号

カルニチンが慢性肝疾患患者のサルコペニアに及ぼす影響

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  • 平松 憲,他(広島大学)
  • 発行日:2018年10月28日
  • 〈要旨〉
    肝硬変患者において,サルコペニアはその予後に大きな影響を及ぼす.近年,その原因として高アンモニア血症の存在が重要視されており,動物実験において高アンモニア血症の治療がサルコペニア対策の一助になる可能性が示唆されてきた.カルニチンは肝硬変患者の高アンモニア血症治療薬として広く使用されているが,最近になってカルニチンが肝硬変患者のサルコペニア進行を抑制するという臨床報告がなされた.今回,われわれは肝硬変患者にカルニチンを投与し,アンモニアと筋肉量に対する影響を評価したところ,アンモニアの低下と筋肉量減少の抑制におけるカルニチンの用量依存的な効果を認めた.また,その効果は治療前のアンモニアが高い患者においてより顕著であった.

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詳細

The effect of L-carnitine on sarcopenia in patients with liver cirrhosis
平松 憲 中原 隆志 村上 英介 相方 浩 茶山 一彰
広島大学病院消化器・代謝内科