臨床精神医学第53巻第7号
超音波による非侵襲的脳刺激─Transcranial ultrasound stimulation─
電子書籍のみ

- 長田 貴宏(順天堂大学)
- 発行日:2024年07月28日
- 〈抄録〉
低強度の集束超音波を用いた経頭蓋超音波刺激(transcranial ultrasound stimulation:TUS)は,大脳皮質と脳深部領域の両方を高い空間精度で刺激できる新しい非侵襲的な手法である。この手法は,従来の磁気刺激や電気刺激では成し得なかった,さまざまな脳領域への包括的な刺激を可能とし,神経回路を変化させることが期待されている。ニューロモデュレーションの基礎となるメカニズムは,超音波の機械的振動がニューロンと相互作用し,特にニューロンの細胞膜や機械受容チャネルに影響を与えることに基づいている。これにより,刺激された脳領域のニューロンの興奮性に変化が生じる。本稿では,TUSによるニューロモデュレーションの生理学的メカニズムを紹介し,ヒトにおける大脳皮質と深部皮質下領域をターゲットとしたTUS研究を紹介する。最後に,臨床応用におけるTUSの展望を概説する。
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Noninvasive brain stimulation with ultrasound: transcranial ultrasound stimulation
長田 貴宏
順天堂大学医学部生理学第一講座