臨床精神医学第51巻第1号

高齢者の刑事訴訟能力

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  • 中島 直 (多摩あおば病院)
  • 発行日:2022年01月28日
  • 〈抄録〉
    認知症者や勾留後に高次脳機能障害が生じた例の刑事訴訟能力について論じた。訴訟能力は主として訴訟現在時の自己防御能力が問題となるが,必要な能力水準について必ずしも一定の基準がない。犯行時の記憶がないのみでは訴訟能力が認められないことは少ないが,訴訟手続等が記憶できない場合には訴訟無能力とされることもある。訴訟無能力となった後の処遇が決まっておらず,公判停止が長く続くなど法的取り扱いについても問題がある。責任能力との関連でもいくつかの問題がある。この課題に関連し,裁判所が積極的に公訴棄却とできるとした裁判例および責任能力・訴訟能力がともにないとされた例の扱いの二つの新しい傾向について論じた。臨床医がこうした例に対応しなければならない場合もあり,法的地位などについて知ったうえで臨むことが求められる。

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The competency to stand trial for elderly persons
中島 直
医療法人社団新新会多摩あおば病院