臨床精神医学第50巻第3号

電気けいれん療法の施行に際して注意を要する身体合併症─重症筋無力症患者における修正型電気けいれん療法の安全性と有効性─

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  • 栗原 優・他(東京医科歯科大学)
  • 発行日:2021年03月28日
  • 〈抄録〉
    重症筋無力症(Myasthenia Gravis : MG)患者は呼吸抑制の観点から薬剤選択や周術期管理について注意を要する。MG患者での修正型電気けいれん療法(Modified Electroconvulsive Therapy : mECT)施行例は少なく,その背景と呼吸不全のリスクの関係については不明な点も多い。今回,われわれは薬剤抵抗性の重症うつ病患者に対して安全にmECTを施行できた1症例を経験したため報告する。MG患者に対する脱分極性弛緩薬は,抗アセチルコリン受容体抗体により脱分極性遮断が阻害される一方で,治療薬であるコリンエステラーゼ阻害薬によって効果が増強・遷延するため,その効果が安定しない。そのため,われわれは気管挿管下でスガマデクスによる拮抗が可能な非脱分極性筋弛緩薬を選択し,術後は呼吸・嚥下状態に対する十分な観察を行った。計9回のmECT施行によりうつ病は寛解し,特筆すべき合併症もなかった。

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Safety and efficacy of modified electroconvulsive therapy in myasthenia gravis
栗原 優 田村 赳紘 小林 七彩 治徳 大介 杉原 玄一 髙橋 英彦
東京医科歯科大学医学部附属病院精神科