臨床精神医学第50巻第3号

日本版高齢者の自己レポート(OASR)と高齢者の行動チェックリスト(OABCL)の標準化と行動特徴分析

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  • 船曳 康子・他(京都大学)
  • 発行日:2021年03月28日
  • 〈抄録〉
    ASEBA(Achenbach System of Empirically Based Assessment)の自己記入質問紙OASR(Older Adult Self-Report)と他者記入質問紙OABCL(Older Adult Behavior Checklist)の日本版標準化を行った。参加者は60歳以上で,健常群のOASRは1,693人,OABCLは1,634人,臨床群のOASRは424 人,OABCLは446人であった。クロンバックのα係数により両質問紙の全尺度で良好な内的整合性を示した。加えてOASRとOABCLで内向および外向の上位尺度の確認因子分析を行い,受け入れられる適合度が示された。また,各質問紙においてすべての尺度得点も陽性者数のオッズ比も臨床群で有意に高く,構成概念妥当性と基準関連妥当性も示された。さらに,尺度ごとの両質問紙の相関が.55-.70と中程度以上であり収束的妥当性もみられた。性別と年齢群を説明変数とした重回帰分析では,男性が「イライラ/脱抑制」に,76歳以上が「心配」,「身体愁訴」,「機能的障害」,「記憶/認知」に有意に影響した。

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Standardization of a Japanese version of the older adult self-report and the older adult behavior checklist, and behavioral feature analysis of elderly people
船曳 康子*1 勢島 奏子*1,2 三笠 雅也*1
*1京都大学大学院人間・環境学研究科認知行動科学講座
*2京都大学大学院医学研究科精神医学講座