肝胆膵第84巻第6号
膵神経内分泌腫瘍のpatient-derived organoid 解析
電子書籍のみ

- 岸本 翔太郎,他(慶應義塾大学)
- 発行日:2022年06月28日
- 〈要旨〉
オルガノイドは,少量の生検検体からでも樹立でき,ヒト正常細胞や腫瘍細胞を,組織の立体構造やゲノム,エピゲノム,トランスクリプトームなど,生体内と同様の性質を維持したまま,永続的な培養を可能にする技術である.膵神経内分泌腫瘍についても,患者由来のオルガノイド樹立が行われ,生体環境を高度に再現する研究ツールとして活用されており,薬剤感受性を予測するコンパニオン診断モデルとしての応用も検討されている.近年のマルチオミクス解析によって明らかとなってきた神経内分泌腫瘍の分子生物学的特徴に基づき,正常細胞由来のオルガノイドにCRISPR/Cas9系を用いて遺伝子改変を加え,神経内分泌癌モデルオルガノイドを作成して病態を前向きに再現することも可能になっており,さらなる病態解明と治療開発が期待されている.
詳細
Patient-derived organoid of pancreatic neuroendocrine neoplasm
岸本 翔太郎*1,2 戸ヶ崎 和博*1,2 佐藤 俊朗*1,2
*1慶應義塾大学医学部坂口光洋記念講座(オルガノイド医学)
*2同 内科学教室(消化器)