Bone Joint Nerve通巻第23号第6巻第4号

腰椎椎間板ヘルニア

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  • 大鳥 精司ほか(千葉大学)
  • 発行日:2016年10月01日
  • 〈抄録〉
    腰椎椎間板の外側線維輪に亀裂が生じ,中心部分の髄核が逸脱し,馬尾,神経根を圧迫した結果,腰下肢痛を呈した状態である.最近の研究ではその髄核にさまざまな炎症を引き起こす炎症性サイトカインが含有されており(主に腫瘍壊死因子(TNFα)等),その化学的炎症と物理的圧迫が主病態であると考えられている.20~40歳の男性に多く(女性の2~3倍),L4/5,L5/S1高位に好発する.遺伝的要因,生活習慣(重労働,喫煙)の関与が示唆され,時に小中学生などの若年性ヘルニア,60~75歳の高齢者の椎間板ヘルニアも散見される.保存療法にて自然吸収されることが多いが,吸収されずに痛みが残存した場合,また高度な馬尾,神経根症状(下肢筋力低下,膀胱直腸障害)の場合は手術となる.

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Lumbar disc herniation
大鳥 精司 折田 純久 稲毛 一秀 山内 かづ代 鈴木 都
千葉大学大学院医学研究院整形外科学