Bone Joint Nerve通巻第23号第6巻第4号
腰痛が慢性化する脳メカニズム:脳報酬系の役割
電子書籍のみ
- 仙波 恵美子(大阪行岡医療大学)
- 発行日:2016年10月01日
- 〈抄録〉
脳内ドーパミン系が,痛みの調節に働くことが明らかになり,腹側被蓋野,側坐核(NAc),内側前頭前野(mPFC)などの脳報酬系と痛みとの関連が注目されている.慢性痛患者では,脳報酬系の機能が低下しており,そのため,アンヘドニア,うつ,意志決定の障害などの症状が出現する.腰痛患者の脳画像の解析から,初診時の mPFC-NAcの機能的結合が強いと,80%の確かさで慢性腰痛に移行するという.慢性化の兆候を明らかにし,早期に有効な治療を開始することが,腰痛治療において重要である.
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Brain mechanisms promoting back pain chronification : the role of mesocortico-limbic reward circuit
仙波 恵美子
大阪行岡医療大学医療学部 理学療法学科