肝胆膵第85巻第3号
免疫療法（単剤・複合療法）の効果は肝細胞癌のetiologyと関係するか
電子書籍のみ
- 小川 浩司，他（北海道大学）
- 発行日：2022年09月28日
- 〈要旨〉
進行肝細胞癌に対してアテゾリズマブ＋ベバシズマブが本邦においても保険適用となり，現在薬物療法の第一選択薬とされている．しかし，2021年Nature誌にNASH肝癌においては免疫療法の治療効果が劣るという内容の報告がされた．抗ウイルス療法の進歩とともに，NASHは今後肝細胞癌の主要な成因となることが予想されている．そのため，NASH肝癌に対する免疫療法が有効かどうかは，早期に解決しなければならない課題である．本稿では，肝細胞癌のetiology，特にNASHなどの非ウイルス性肝癌に対する免疫療法の治療効果について，最新の知見を基に解説する．
詳細
Is the effectiveness of immunotherapy (monotherapy and combination therapy) related to the etiology of hepatocellular carcinoma?
小川 浩司 大原 正嗣 中井 正人 荘 拓也 須田 剛生 坂本 直哉
北海道大学大学院医学研究院消化器内科学教室