肝胆膵第85巻第3号

PhaseⅢ HIMALAYA試験の結果とその解釈

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  • 山下 竜也,他(金沢大学)
  • 発行日:2022年09月28日
  • 〈要旨〉
    PhaseⅢ HIMALAYA試験により,抗cytotoxic T-lymphocyte antigen-4(CTLA-4)抗体であるtremelimumabの高用量単回投与後,抗programmed death-ligand 1(PD-L1)抗体であるデュルバルマブを4週ごとに投与を繰り返すSTRIDE(single Tremelimumab regular interval Durvalumab)レジメンがソラフェニブと比較し生存期間延長を示すことが検証され,肝細胞癌に対する薬物療法の新たな免疫療法のエビデンスが示された.特徴として36か月生存率が約30%と免疫療法に特徴的な全生存のtail plateauがみられている.有害事象についてはアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法と同様にquality of lifeに影響するものは少なくマネジメント可能と考えられる.今後,現在一次薬物療法の標準治療となっているアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法との位置づけが議論されると思われる.

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The results and interpretation of Phase III HIMALAYA study
山下 竜也,寺島 健志,山下 太郎
金沢大学附属病院消化器内科