肝胆膵第85巻第3号
IO-IO併用療法とIO-抗VEGF併用療法との使い分け
電子書籍のみ
- 葛谷 貞二，他（藤田医科大学）
- 発行日：2022年09月28日
- 〈要旨〉
進行肝細胞癌に対するデュルバルマブ（抗PD-L1抗体）とtremelimumab（抗CTLA-4抗体）との併用療法（Dur/Tre）は，ソラフェニブに比してOSを有意に延長した（HIMALAYA試験）．Dur/Tre も，アテゾリズマブ（抗PD-L1抗体）とベバシズマブ（抗VEGF-A抗体）との併用療法（Atz/Bev）と同様に，薬物療法の第一選択薬となることが期待される．Atz/BevとDur/Treの違いとして最もインパクトがあるのは，VEGF阻害作用の有無である．蛋白尿，高血圧，出血などのリスクが懸念される症例に対しては，Dur/Tre は有用な治療選択肢として考えられる．
詳細
How to use IO-IO and IO-anti-VEGF for HCC
葛谷 貞二 川部 直人 廣岡 芳樹
藤田医科大学消化器内科