肝胆膵第81巻第3号
胆管炎に合併する門脈血栓症
電子書籍のみ
- 戸田 信夫，他（三井記念病院）
- 発行日：2020年09月28日
- 〈要旨〉
門脈血栓症は，種種の疾患を背景として発症することが知られているが，胆管炎もその原因となり得る．胆管炎に合併する門脈血栓症は通常，胆管炎を疑い施行された腹部エコーや造影CTにてincidentalに発見されていると思われる．治療の基本は適切な胆管ドレナージおよび抗菌薬投与であることに変わりはない．一般に門脈血栓に対しては門脈血栓部の再開通を目的に抗凝固療法が推奨されているが，胆管炎に伴う門脈血栓に対しての抗凝固療法の成績に関するまとまったデータは皆無である．データの集積が期待される．
詳細
Portal vein thrombosis related to cholangitis
戸田 信夫＊1 船戸 和義＊2 髙木 馨＊1
＊1社会福祉法人三井記念病院消化器内科
＊2東京大学大学院医学系研究科消化器内科学