肝胆膵第81巻第3号
急性膵炎に合併する門脈血栓症
電子書籍のみ
- 北村 勝哉(東京医科大学八王子医療センター)
- 発行日:2020年09月28日
- 〈要旨〉
門脈血栓は,主に外傷,手術,腹腔内炎症,肝硬変,悪性腫瘍などにより形成される.急性膵炎に伴う膵腫大や膵壊死,炎症波及により周囲静脈への内膜障害をきたし,門脈血栓,脾静脈血栓,上腸間膜静脈血栓などの内臓静脈血栓症(splanchnicvenous thrombosis:SVT)を1~27%に合併することが報告されている.急性膵炎に合併するSVTの多くは無症候性である.SVTの一部は自然再開通することがあり,抗血栓療法のエビデンスは確立していない.
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Portal vein thrombosis in acute pancreatitis
北村 勝哉
東京医科大学八王子医療センター消化器内科