肝胆膵第80巻第4号

細胆管癌の捉え方

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  • 小無田 美菜(St.LUC-UCL University Hospital)
  • 発行日:2020年04月28日
  • 〈要旨〉
    細胆管癌は慢性肝疾患を背景に生じる腫瘤形成型肝原発悪性腫瘍である.細胆管癌は,臨床所見ならびに画像所見が肝細胞癌と類似することがある.病理学的には,細胆管増生に類似した特異な組織像ならびに腫瘍の一部に肝細胞癌や胆管癌への分化を有することから混合型肝癌,胆管癌との鑑別が重要となる.2019年に改訂された第5版WHO分類において,細胆管癌は特異的な細胆管増生類似の腫瘍増殖像,すなわちductular configurationが腫瘍の8割以上を占める腫瘍と明確な定義がなされた.一方,腫瘍のカテゴリー分類には改変が加わり,hepatocytic differentiationの有無により混合型肝癌ないしsmall duct typeの胆管癌へ分類されることとなった.しかしながら,hepatocytic differentiationの診断基準が現時点では明確に定義されていないため,今後WHO分類を使用した細胆管癌の分類に一貫性が伴わないことが危惧されている.本稿では,細胆管癌への理解を深め,鑑別疾患ならびに今後の展望について述べる.(本文の要旨は,2019年9月ヨーロッパ病理学会のJoint Session Digestive Diseases Pathology& Hans Popper Hepatopathology Society: Hepatocellular carcinoma: from the basic to thecomplexで著者が発表した内容に準ずる)

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Cholangiolocarcinoma : where we are now?
小無田 美菜
Department of Pathology, St.LUC-UCL University Hospital