肝胆膵第78巻第5号

職業性胆管癌における遺伝子変異

電子書籍のみ

  • 久保 正二,他(大阪市立大学)
  • 発行日:2019年05月28日
  • 〈要旨〉
    1,2ジクロロプロパン(DCP)やジクロロメタン(DCM)による職業性胆管癌症例では, 広範囲の胆管に慢性胆管傷害,biliary intraepithelial neoplasia( BilIN)やintraductal papillary neoplasm of the bile duct( IPNB)がみられた.γ-H2AXはほぼ正常とみえる胆管から浸潤癌で,S100PはBilIN,IPNBや浸潤癌で陽性となり,広範囲の胆管にDNA傷害や癌化所見がみられた.全エクソン解析では1,451±1,089(44.6±33.5/Mb)と,通常型胆道癌に比較し約30 倍の体細胞の1 塩基置換変異がみられ,C:G to T:A変異が多かった.さらにGpCpY to GpTpY (Y= C or T)の3塩基置換がみられた.サルモネラ菌を用いた変異原性試験では,DCP,DCMともに濃度依存性に変異原性を示し,職業性胆管癌症例の変異パターンの一部が再現された.

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Gene mutation in occupational cholangiocarcinoma
久保 正二*1 三牧 幸代*2 竹村 茂一*1 田中 肖吾*1 新川 寛二*1 木下 正彦*3 濱野 玄弥*3 佐藤 保則*4 中沼 安二*5 土原 一哉*2
*1大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
*2国立がん研究センター先端医療開発センター
*3大阪市立総合医療センター肝胆膵外科
*4金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学教室
*5福井県済生会病院病理診断科