臨床精神医学第47巻第9号
児童相談所の機能
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- 藤林 武史(福岡市こども総合相談センター)
- 発行日:2018年09月28日
- 〈抄録〉
児童虐待防止における児童相談所の役割は,関係機関からの虐待や虐待のおそれのある通告を受理し,子どもの安全確認,調査,一時保護,在宅支援,社会的養護措置など多岐にわたる。児童相談所が適切に一時保護や措置,その解除等を判断するためには,精神科医療機関からの情報提供が求められることがしばしばあり,個人情報保護法や守秘義務に違反することなく,児童虐待に関わる情報を提供できることが法文上規定されている。2016年,児童福祉法が改正され,児童相談所に付与された法的権限を駆使するための常勤弁護士の配置など,児童相談所改革が始まりつつある。一方,子どもが家庭で心身ともに健やかに養育されるよう,在宅支援の機能強化も法は求めている。虐待を受けた子どもの心の傷を癒し,孤立した保護者を支えるためには,精神科医療機関と児童相談所との連携は重要である。
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Function of child guidance center
藤林 武史
福岡市こども総合相談センター